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RESIGNATION · PAID LEAVE

退職代行で有給は使える?
退職前の有給消化を整理

「退職代行を使いたいけれど、残っている有給も消化したい」。このページでは、有給休暇そのもののルールと、退職日・時季変更権・退職代行の役割を分けて整理します。

結論:残っている年次有給休暇は、退職前に取得を請求できます。

退職代行を使うから有給が使えるのではなく、もともと持っている年休の権利を退職前にどう行使するかがポイントです。厚生労働省は、退職日をもって年休権は消滅し、退職前に残存年休を使い切りたいと申請した場合は、退職後へ時季を変更できないため使用者は時季変更権を行使しえないと説明しています。

この記事で分かること
  1. 退職前の有給休暇の基本ルール
  2. 会社の時季変更権はどうなるか
  3. 退職代行は有給について何をしてくれるか
  4. 申込み前に確認したい4項目
  5. 会社に拒否された場合の動き方
  6. よくある質問

01 · RULE

有給休暇は「退職代行のサービス」ではなく、条件を満たした労働者の権利

年次有給休暇は、一定の要件を満たした労働者に法律上付与される休暇です。厚生労働省は、原則として雇入れから6か月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者には10日の年次有給休暇が付与されると案内しています。

先に確認するもの

現在の有給残日数、退職予定日、退職日までの所定労働日、就業規則や社内の申請方法を確認します。

重要な考え方

退職代行を利用しても、有給残日数が増えるわけではありません。すでにある権利と残日数を前提に考えます。

出典:厚生労働省「労働条件・職場環境に関するルール」、厚生労働省「年次有給休暇とはどのような制度ですか」

02 · TIMING

退職直前でも取得できる。退職日を越えて時季変更はできない

通常、会社には、請求された時季に有給休暇を与えることで「事業の正常な運営を妨げる」場合に、別の時季へ変更する時季変更権があります。

ただし退職日が決まっている場合、退職日より後には年休を移せません。厚生労働省の「確かめよう労働条件」では、退職前に残存年休をすべて使って退職したいと申請する場合、退職後へ変更できないため、使用者は時季変更権を行使しえないと説明しています。

注意:「有給が20日残っている=今日から必ず20連休」という意味ではありません。退職日までの所定労働日や、実際の残日数を確認する必要があります。また、会社から退職日を後ろへ延ばせないか相談されることはあり得ますが、厚生労働省は、その打診に応じるかどうかは労働者に委ねられると説明しています。

出典:厚生労働省「年次有給休暇」、大阪労働局「年次有給休暇(年休・有休)について」

03 · SERVICE SCOPE

退職代行に頼む場合は「有給を取りたい意思の伝達」と「会社との交渉」を分けて考える

退職代行サービスの対応範囲は、運営主体や契約内容によって異なります。一般企業のサービス、労働組合が運営するサービス、弁護士が対応するサービスを同じものとして考えない方が安全です。

確認したい質問

「退職日を○月○日にしたい」「退職日までの所定労働日に残っている有給を充てたい」という希望を、どこまで会社へ伝え、どこまで調整できるのかを申込み前に確認します。

会社との間で条件の交渉が必要になりそうな場合や、未払い賃金・損害賠償など法律上の争いもある場合は、運営主体と対応範囲を確認したうえで相談先を選ぶことが重要です。

04 · CHECK

退職代行へ申し込む前に確認したい4項目

  1. 有給の残日数
    給与明細、勤怠システム、社内規程などで、現時点の残日数を確認します。
  2. 退職日
    「いつまで在籍するのか」を先に整理します。有給は退職後には使えません。
  3. 退職日までの所定労働日
    土日祝など元々の休日を除き、有給を充てられる勤務予定日が何日あるか確認します。
  4. 会社と調整が必要なこと
    引き継ぎ、貸与品返却、退職書類、未払い賃金など、有給以外の課題を分けて整理します。

例:残り10日を使いたい場合

退職日までに所定労働日が10日以上あり、有給残日数も10日あるなら、その勤務予定日に年休を請求する考え方になります。実際の日付は休日・シフト・残日数によって変わります。

05 · TROUBLE

会社に「有給は使えない」と言われたら、記録を残して公的窓口へ相談する

会社から拒否された場合は、感情的なやり取りを続けるより、「いつ」「何日分」「どの期間に」年休を請求したか、会社がどう回答したかを記録しておくと状況を整理しやすくなります。

厚生労働省の総合労働相談コーナーでは、労働条件など幅広い労働問題の相談を受け付けています。法令違反の疑いがある場合は、権限を持つ担当部署へ取り次ぐことがあると案内されています。

厚生労働省の相談窓口を確認する →総合労働相談コーナーの案内へ移動します。

出典:厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」

06 · BUYOUT

残った有給を「買い取ってもらう」は会社の義務ではない

年次有給休暇は休むための制度なので、在職中の年休をあらかじめ金銭で買い上げて取得できなくすることは原則として認められないと労働局は案内しています。

一方、退職によって消滅する未取得分について、事業主の判断で買い取ることは可能とする案内があります。ただし、会社に買い取りを義務付ける制度ではありません。まずは退職前に取得できるかを確認するのが基本です。

出典:和歌山労働局「主な相談内容」、茨城労働局「労務相談 年次有給休暇」

FAQ

退職代行と有給休暇でよくある質問

退職代行を使えば有給を必ず消化できますか?

退職代行を使うこと自体が有給取得の条件ではありません。年休の権利・残日数・退職日までの所定労働日を確認し、退職前に取得を請求するのが基本です。

退職直前でも有給を取れますか?

厚生労働省や労働局は退職直前でも取得できると案内しています。退職日を越えて別の時季へ変更できないため、退職日までの残存年休については時季変更権を行使できないと説明されています。

引き継ぎが終わっていないと有給は使えませんか?

厚生労働省は、退職前の残存年休を使い切る申請について、退職後へ時季を変更できないため時季変更権を行使しえないと説明しています。会社から退職日を遅らせる打診がされる場合はありますが、応じるかは労働者に委ねられるとされています。

有給残日数が分かりません。

まず勤怠システム、給与明細、社内の年休管理画面などを確認し、不明なら会社の担当部署に確認します。退職代行へ相談するときも、残日数が分かると希望日程を整理しやすくなります。

有給を買い取ってもらえますか?

年休の買い上げは原則として認められませんが、退職で消滅する未取得分について事業主が任意に買い取ることは可能とする労働局の案内があります。会社に買い取り義務があるわけではありません。

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次に確認したいこと

有給を使いたいなら、「残日数・退職日・所定労働日」を先にそろえる。

退職代行を選ぶ前に、有給について会社へ何を伝えたいのか、交渉まで必要なのかを整理すると、必要な対応範囲を判断しやすくなります。

退職支援の違いを比較する →

SOURCES

主な確認先

最終確認:2026年10月15日。制度や各サービスの対応範囲は変更される可能性があるため、最新の公式情報も確認してください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の法律相談ではありません。

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