STEP 01 · MARKET PRICE
退職代行の料金・費用相場は約2〜3万円台がひとつの目安
帝国データバンクは2025年10月、退職代行を展開する主要52法人について、各社が示す最低料金(正社員・税込、着手金などを含む)の平均を29,410円と公表しました。内訳では弁護士法人が約44,700円、民間経営が約22,500円でした。実際に依頼した人の支払総額の平均ではない点に注意してください。
さらに2026年9月の続報では、2025年時点の平均約2.8万円に対し、直近では約2.7万円へわずかに低下したとしています。価格競争が進んでいるため、「昔の相場」だけでなく現在の公式料金を確認することが重要です。
相場を見るときの注意
この平均は、通知中心の低価格プランから法律対応を含む弁護士プランまで混ざった「最低料金の平均」です。依頼内容や追加費用によって最終金額は変わるため、自分に必要な対応を決めずに「平均より安いから得」と判断するのは避けましょう。
STEP 02 · OPERATOR TYPE
料金差の大きな理由は「誰が運営し、何をできるか」
| 運営主体 | 料金の考え方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 民間企業 | 比較的低価格のサービスが多い | 会社への連絡・意思伝達の範囲と、交渉が必要になった場合の対応 |
| 労働組合 | 組合加入費・組合費を含む料金体系がある | 加入時の総額、団体交渉の対象、追加の組合費があるか |
| 弁護士 | 通知だけの低価格プランから、交渉・請求を含む高価格プランまで幅がある | 着手金、成功報酬、裁判・請求対応が基本料金に含まれるか |
厚生労働省は、労働組合には使用者と団体交渉する権利があると説明しています。一方、東京弁護士会は、弁護士ではない者による法律事務の取扱いには弁護士法72条の問題があると注意喚起しています。つまり、価格だけでなく「会社と何を話してもらいたいのか」が料金選びの前提です。
STEP 03 · OFFICIAL PRICE EXAMPLES
公式料金を比べると、同じ「退職代行」でも差がある
以下は2026年10月12日に公式サイトで確認できた一例です。業界全体のランキングではなく、料金体系の違いを見るための実例として掲載しています。
| サービス例 | 公式料金 | 追加費用等 |
|---|---|---|
| 円満退職ユニオン | 加入時16,000円 | 加入費3,000円+組合活動費1,000円+組合費12,000円(2か月分)。公式は追加料金なしと案内。 |
| 退職代行モームリ | 正社員・契約社員・派遣社員22,000円/パート・アルバイト12,000円 | 通常は追加費用なしと案内。ただし後払いは3,000円、書類・貸与品の送料などは利用者負担。 |
| アークレスト法律事務所 | 退職代行27,500円〜/退職交渉55,000円〜 | 金銭請求が生じた場合、回収額の20%が成功報酬。裁判は別途。 |
| ブリッジルーツ名古屋 | 退職代行55,000円 | 退職金交渉・未払賃金請求・労災請求などは別途。裁判移行時は別契約。 |
STEP 04 · EXTRA COSTS
追加費用は「5項目」を確認すれば見落としにくい
- 後払い・分割の手数料
通常料金と後払い料金が同じとは限りません。支払方法ごとの総額を確認します。 - 成功報酬
未払い賃金や退職金などを回収した場合、回収額の一定割合が追加される弁護士プランがあります。 - 郵送・実費
退職届、貸与品、内容証明などに伴う送料や実費が別になる場合があります。 - 裁判・追加の法律手続き
交渉から訴訟へ移行すると、基本料金とは別契約・別費用になる場合があります。 - キャンセル・返金条件
着手後は返金不可、退職できなかった場合のみ返金など、条件はサービスごとに異なります。
申込み前にそのまま聞く質問
「私のケースでは、最初の支払いから退職完了までの総額はいくらですか?追加料金が発生するとしたら、どんな場合ですか?」
この2点をLINEや問い合わせフォームで確認して、回答を保存しておくと比較しやすくなります。
STEP 05 · HOW TO CHOOSE
料金で失敗しない順番は「必要な対応 → 総額 → 運営主体」
会社への連絡だけが難しい
低価格プランも比較候補になります。何を代わりに伝えてくれるのかを確認。
退職日・有給などを調整したい
労働組合型や弁護士型を中心に、実際の対応範囲を確認。
未払い賃金・損害賠償など法律問題がある
料金だけでなく弁護士へ直接相談できるかを優先。
費用を最優先したい
表示額ではなく、必須費用・追加費用・成功報酬を合計して比較。
退職代行を安く利用したい人の「総額」確認メモ
料金を抑えたい場合でも、価格だけで選ばず①会社への意思伝達だけで足りるか ②退職日・有給などの交渉が必要か ③法的なトラブルがあるかを先に整理してください。そのうえで、無料相談時に「支払い総額」「組合費・後払い手数料・成功報酬」「返金条件」を確認しましょう。
例:モームリの公開料金は正社員等22,000円、独自後払いを選ぶ場合は3,000円が加算されます。一方、円満退職ユニオンの公式案内は加入時16,000円・同一案件の追加費用なしです。同じ条件の比較ではなく、運営主体・対応内容・支払方法の違いとして見てください。
STEP 06 · STABILITY
料金だけでなく「今も継続している事業者か」も確認する
帝国データバンクは2026年9月、2025年10月時点でサービス実態があった52事業者のうち、少なくとも14事業者(26.9%)で通常の手段ではサービス継続を確認できない状態になったと公表しました。
申込み前には、公式サイトが更新されているか、運営会社・法人情報が明記されているか、問い合わせが正常に機能しているかも確認しましょう。
FAQ
退職代行の料金でよくある質問
退職代行は2万円くらいで使えますか?
2万円前後のサービスはあります。円満退職ユニオンは公式に加入時16,000円、モームリは正社員等22,000円と案内しています。ただし、必要な対応範囲がサービスと合うかを先に確認してください。
弁護士に頼むと必ず5万円以上ですか?
必ずではありません。弁護士サービスでも通知中心の低価格プランがある一方、交渉・金銭請求まで含めると5万円台以上や成功報酬が設定される例があります。具体的な料金は各事務所の公式案内を確認してください。
追加料金なしと書いてあれば、本当に総額は変わりませんか?
サービス料金自体は追加なしでも、後払い手数料、郵送費、裁判など別サービスの費用が生じることがあります。「何が追加料金の対象外なのか」まで確認するのが安全です。
料金が安い労働組合ならどこでも交渉できますか?
労働組合には団体交渉権がありますが、東京弁護士会は実態の伴わない組織などについて注意喚起しています。組合の実態、規約、運営情報、具体的な対応範囲を確認してください。
退職代行の費用を安く抑えるにはどうしたらいいですか?
まず無料相談で必要な対応を整理し、民間企業・労働組合・弁護士のうち適切な依頼先を比較しましょう。安い表示料金だけで判断せず、組合費・後払い手数料・成功報酬・郵送実費・返金条件を含む最終総額を確認してください。
GOAL · NEXT STEP
見るべき数字は「最安値」ではなく、自分のケースの最終総額。
退職代行の料金差は、運営主体・対応範囲・追加費用によって生まれます。まず「会社に何をしてほしいか」を整理してから、総額と対応範囲を比較してください。
2つの退職支援を比較する →SOURCES · 編集方針
主な確認先
帝国データバンク「主要『退職代行サービス』動向調査(2025/10/24)」「主要『退職代行サービス』動向調査(2026/9/23)」/厚生労働省「労働組合」/東京弁護士会「非弁護士取締委員会」/円満退職ユニオン公式「トップ・組合規約」/退職代行モームリ公式「運営会社の事業内容・料金・公式LINE FAQ」/アークレスト法律事務所・ブリッジルーツ名古屋の退職代行公式ページ(2026年10月12日確認)。料金は変更される場合があります。申込み前に各公式サイトで最新条件をご確認ください。